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ルラシドン(ラツーダ®)の特徴について~今後追記予定~

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リスペリドン、ペロスピロン、ブロナンセリン、パリペリドンに次ぐ
国内で5つ目のセロトニン・ドパミン受容体阻害薬(SDA)。
まだ、分からない部分も多いので勉強会等で得た新しい内容を今後追記していく予定である。

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ルラシドン(ラツーダ®)の特徴について

効能・効果

「統合失調症」
「双極性障害におけるうつ症状の改善」

※双極性障害におけるうつ症状の改善に適応を持つ薬剤は、オランザピン、クエチアピンに次ぐ3つ目の抗精神病薬となっている。

作用機序

ドパミンD2受容体を遮断する作用に加えて、
セロトニン 5-HT2A受容体とセロトニン5-HT7受容体へのアンタゴニスト作用を有している。
また、5-HT1A受容体へのパーシャルアゴニスト(部分作動作用)を有する

食後服用の理由

2つの適応症があるが、どちらも「食後」の服用が必要である。
量に違いはあるが、1日1回食後の服用が重要となっている。
理由としては、ルラシドンは、食事の影響を受けやすく、
食後の服用と空腹時の服用では、CmaxとAUCが2倍近く違ってくるためである。
空腹時だと吸収が減ってしまうので食後に服用するように指導することが大切。

インタビューフォームより
「ルラシドンの血清中濃度は、食後投与の方が空腹時投与よりも高く、いずれも投与後約 1.5 時間で Cmaxに達し、その後はそれぞれ約 22 時間及び約 16 時間の半減期で消失した。血清中ルラシドンの Cmax、AUC0-48 及び AUC0-∞は、空腹時投与に比べて食後投与では 2.4 倍、1.7 倍及び 1.7 倍に増加した 14)。このことから、本剤 40mg 投与後の薬物動態は食事の影響を受け、空腹時投与に比べて食後投与では曝露が増加することが示された。」

※食事に関連して、グレープフルーツは注意が必要である。グレープフルーツのCYP3A4の阻害作用により、ルラシドンの血中濃度が上昇する可能性があるので注意が必要。摂取しないように指導すること

特徴

・糖尿病の人に禁忌でない
→オランザピンやクエチアピンとの大きな違いの一つ

・体重増加や代謝系への影響が少ない
→肥満に関わるヒスタミンH1およびセロトニン5-HT2C受容体にほとんど作用しない

・脂質異常が少ない

・抗コリン作用が少ない
→ムスカリンM1受容体に対してほとんど作用しない

・食後に服用する必要がある
→効果が減弱してしまう

・幻覚や妄想などの陽性症状に効果がある
→臨床的には弱い?

・陰性症状にも効果が期待できる

・認知機能の改善効果も認められている

・腎機能、肝機能が悪くても量に気を付けて使用可能

・CYP3A4を強く阻害する薬剤や誘導する薬剤とは禁忌
→品目が多いため添付文書で確認しておくこと
※クラリスロマイシンやリファンピシンなど
・よくある副作用は、ドパミンを抑えるのでアカシジア(8.3%)である

※参考
ELEVATE試験
「6週時の臨床検査値のベースラインからの変化量は、体重やHbA1c、総コレステロール値がプラセボに比べてほとんど変化していない」

おまけ:一包化・粉砕・簡易懸濁

粉砕や簡易懸濁法はあくまでもメーカーが推奨している投与方法ではないことを理解して参考にすること

【一包化】
可能、OK
無包装状態25℃75%開栓の状態で
20mgは1か月で硬度低下があったが
他の規格は3か月後も含量、類縁物質、硬度などの変化なし

【粉砕】
可能、OK
細かいデータがたくさんあるが
30℃75%の条件で褐色ガラス瓶でも白色ガラスでも45日後までに変化なし
45日後の含量99.3~99.6%

30℃75%で開栓した場合でも3か月含量変化なし

【簡易懸濁】
可能、OK
すべての規格で55℃20mlの温湯で崩壊懸濁
8Frのチューブ通過可能

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