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DOACよりワーファリンを使用するケース

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ワーファリンは、PT-INRを頻繁に測定し用量調節をする必要があるとか・・・
納豆を食べれないとか・・・ビタミンKを多く含む食材を控える必要があるとか・・・
色々ストレスの多い薬剤であるが、
使用されるケースは割とあるので簡単にまとめる。

ワーファリンの別記事
妊婦に対する抗凝固薬について~ワーファリンとDOACの記載の違い~ 

ワーファリンと納豆~なぜダメなのか?本当にダメなのか?~ 

ワーファリンと至適範囲内にある期間 (time in therapeutic range;TTR)について~PT‐INRとは?~

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DOACよりワーファリンを使用するケース

ワーファリンはビタミンKと似ている形をしていて、ビタミンK依存性の
凝固因子2番、7番、9番、10番に拮抗して抗凝固作用を示す。
※どの凝固因子に作用するかは、「に(2)く(9)なっ(7)とう(10)」と
学生時代は覚えていた。

直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants:DOAC)は、ビタミンKに依存せず抗凝固作用を示すところがワーファリンとの大きな違いである。

適応症の違いによる使い分け

DOACの適応は、非弁膜症性心房細動のみ。
それ以外には、ワーファリンが使われる。

※「弁膜症性」というのは、「リウマチ性弁膜症(特に僧帽弁狭窄症)あるいは、
人工弁(生体弁、機械弁)置換後と定義されている。」
→僧帽弁形成術、僧帽弁逆流、大動脈弁疾患は含まない。

※僧帽弁狭窄症に伴う心房細動は、ワーファリンを用いる。

腎機能低下者の場合

クレアチニンクリアランス<15の場合など
腎機能が高度に低下している人は、ワーファリンが使われる。
DOACは禁忌となっている。
透析患者には、ワーファリンのみが投与可能である。
ただし、注意点があるので下記に引用を載せる

※ガイドライン(日本透析医学会)参考
「透析患者のAF(心房細動)に対する安易なワルファリン治療は行いわないことが望ましいが、ワルファリン治療が有益と判断した場合(一過性脳虚血発作・脳梗塞の既往、左房内血栓の存在、人工弁置換術後、僧帽弁狭窄症合併)には、PT-INRを定期的に測定することが重要であり、PT-INR<2.0に維持することが望ましい」

価格的なメリット

ワーファリンは、経済的に優しい。
DOACと比べると圧倒的に安い。DOACは非常に高価なため
それが理由で継続しない患者もいる。
ワーファリンから切り替える場合などは負担がどう変わるか説明すべきところである。

中和剤(拮抗薬)がある

ビタミンKで中和することが出来る。
ワーファリン自体を中止するだけでは、なかなか体から抜けないことにも注意する必要がある。
半減期がとても長いので注意すること。
※単回投与時の半減期106±52時間

参考資料
ワーファリン®添付文書、インタビューフォーム
日本透析医学会、血液透析患者における心血管合併症の評価と治療に関するガイドライン、日透析医学会誌、2011;44:337-425

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