アレジオンLX 点眼液の特徴についてまとめる。アレジオン点眼液との違いも知っておくと良い。
アレジオンLX点眼液の「LX」は、Lasting extend
効果をさらに長く引き伸ばす「持続性」を意味を表している
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①アレジオン®LX点眼液の特徴
効能・効果
アレルギー性結膜炎
用法・用量
通常、1回1滴、1日2回(朝、夕)点眼する。
重要な基本的注意
「本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないよう注意すること」
薬理作用・作用機序
エピナスチン塩酸塩は、ヒスタミン H1 受容体拮抗作用と肥満細胞からのヒスタミンなどのメディエーター遊離抑制作用の 2 つの作用を持っている。
それにより、「目のかゆみ」や「充血」などを改善する。
製剤的には、涙液に近いpHと浸透圧を保っているため、点眼時に沁みにくいという特徴がある。
コンタクトレンズとの相性
防腐剤を含まないマルチドーズ型点眼薬であるため、
コンタクトレンズを装着したままでも点眼することが出来る。
ただし、通常アレルギー性結膜炎などで痒みがひどい場合は、眼鏡を使用し、コンタクトを付けずに生活した方が治りは早い。
②従来のアレジオン点眼液との違い
【濃度の違い】
濃度が違い、添加物は同じである。濃度が違うだけである
アレジオン®点眼液→0.05%
アレジオン®LX点眼液→0.1%
【点眼回数の違い】
アレジオン®点眼液は1日4回タイプであるが、アレジオン®LX点眼液は、
1日2回の点眼で良い。持続性点眼液である。
持続性の理由
製剤的にゲル化などは行っておらず、含有される濃度を上げるだけで
薬剤の眼組織移行性を高めている
※元々発売されていたアレジオン®点眼液は1日4回の点眼が必要だったが、回数が1日2回に減っているため、アドヒアランスの向上が期待できる
※アレジオン®LX点眼液は、効果が8時間以上持続することが分かっている。従来のアレジオン点眼液の効果は4時間ぐらい。
持続性の必要性
アレジオン®LX点眼液のインタビューフォームに分かりやすい説明がある。
インタビューフォームの記載
「ヒスタミンH1受容体拮抗薬の用法はすべて1日4回だが、アレルギー性結膜炎患者を対象としたアンケート調査では、「症状がないとき」、「夜寝る前」及び「日中忙しいとき」に点眼を忘れる傾向がみられ、また、小児における日中就学時の点眼治療は、薬剤管理と確実な点眼という観点から出来るだけ避けたほうがよいとされている。一方、季節性アレルギー性結膜炎患者を対象としたアンケート調査においても、点眼薬に対する期待として、
「点眼回数が1日2回(朝、夕)」は43% 、
また「効果が長続きする」は64%の患者で、
効果の持続化を望む意見が挙げられた。そこで参天製薬は、このような未充足ニーズを満たし、患者ごとに適した治療の選択肢が増えることは臨床上有益になると考え、高濃度化により効果に持続性を持たせたアレジオン®LX点眼液0.1%の開発に着手し、日本人アレルギー性結膜炎患者を対象とした臨床試験を実施した」
※生活スタイル上1日4回点眼などは厳しい面があるため、
必要回数を減らすことがアドヒアランス向上につながる
参考資料
中川やよい:あたらしい眼科,23,251(2006)
中川やよい:アレルギーの臨床,24,899(2004)
中川やよい:Prog. Med., 33, 2517(2013)
アレジオン®点眼液、添付文書、インタビューフォーム
アレジオン®LX点眼液、添付文書、インタビューフォーム