クロピドグレル錠 の特徴についてまとめる。
先発品は、プラビックス®であるが、非常にたくさん使われている。
規格としては、クロピドグレル錠25mgとクロピドグレル錠75mgが発売されている。
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クロピドグレル錠 (プラビックス®)の特徴
・チクロピジンの改良型であり、薬理作用はほとんど同じである。
・効果は同等でありながら、副作用の頻度は減っている。
・チクロピジンの添付文書には「警告」があるが、クロピドグレルには、それがない
効能・効果
「・虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制
・経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患
・急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
・安定狭心症
・陳旧性心筋梗塞
・末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制」
※脳、心臓、末梢と万遍なく適応がある。
用法・用量
【虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制】
「通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを 1 日 1 回経口投与するが、年齢、体重、症状によりクロピドグレルとして50mgを1日1回経口投与する。」
※出血の恐れや出血の素因がある者は、50mg1日1 回から服用すること
【経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患】
「通常、成人には、投与開始日にクロピドグレルとして300mgを1日1回経口投与し、その後、維持量として1日1回75mgを経口投与する」
【末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制】
「通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与する」
※50mgの患者を見た場合に、添付文書上はどの病態かなって考えることは大切である。
「虚血性脳血管障害後の再発抑制」だと分かる
※食後の指定はないが、添付文書に下記の記載があるので「食後」の方が良い。
「空腹時の投与は避けることが望ましい。国内第 1 相臨床試験において絶食投与時に消化器症状がみられている。」
作用機序
血小板活性化作用のあるアデノシン酸リン酸(ADP)のADP受容体(P2Y12)に選択的、不可逆的に結合する
↓
血小板の膜タンパクの活性化を阻害する。
ADPによる血小板の活性化を特異的に阻害する
また、cAMPを増やし、血小板内のカルシウム濃度を抑えることで
血小板因子による凝集反応を抑制する
その他の特徴
・休薬期間の目安は、14日間
※血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に投与を中止することが望ましい
・バイアスピリンとの違いの1つは、バイアスピリンより出血リスクは低い
・クロピドグレルは、皮疹が主な副作用である。
・チクロピジンの重篤な副作用の頻度が約半分
※血栓性血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、肝障害など
・チクロピジンと同等の血管性イベントの抑制がある
・主な薬物代謝酵素はCYP2C19である。
・クロピドグレルは、粉砕可能
参考資料
プラビックス®添付文書、インタビューフォーム