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チクロピジン (パナルジン)の特徴について

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チクロピジン (パナルジン)の特徴について簡単にまとめる。
作用機序や副作用、服薬指導の際のポイントについて載せている。クロピドグレル錠などとの違いを理解することは大切である

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チクロピジン (パナルジン)の特徴

効能・効果

「・血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善
・慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善
・虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)に伴う血栓・塞栓の治療
・クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善」

※意外と適応症は多いが、副作用が多く使われるケースは減っている

作用機序

血小板活性化作用のあるアデノシン酸リン酸(ADP)のADP受容体に選択的、不可逆的に結合する

血小板の膜タンパクの活性化を阻害する

また、cAMPを増やし、血小板内のカルシウム濃度を抑えることで
血小板因子による凝集反応を抑制する

副作用

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害などの重い副作用がある。これを理解するためには、添付文書の警告の部分を読むと分かりやすい。下記に抜粋するので確認してほしい。

【警告:一部抜粋】
「血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が主に投与開始後 2ヵ月以内に発現し、死亡に至る例も報告されている。」

「投与開始後2ヵ月間は、特に上記副作用の初期症状の発現に十分留意し、原則として2週に1回、血球算定(白血球分画を含む)、肝機能検査を行い、上記副作用の発現が認められた場合には、ただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。本剤投与中は、定期的に血液検査を行い、上記副作用の発現に注意すること。」

「本剤の投与にあたっては、あらかじめ上記副作用が発生する場合があることを患者に説明するとともに、下記について患者を指導すること。
⑴ 投与開始後2ヵ月間は定期的に血液検査を行う必要があるので、原則として 2 週に 1 回、来院すること。
⑵ 副作用を示唆する症状があらわれた場合には、ただちに医師等に連絡し、指示に従うこと。」

「投与開始後2ヵ月間は、原則として1回2週間分を処方すること。」

※副作用の確認はもちろん「医師等」に連絡するように具体的に書かれている。

服薬指導の際のポイント

・投与開始の場合、14日処方になっているか確認
・警告にあるような副作用があることを確実に患者に説明する
※下記の初期症状を説明すると良い

・2か月間は注意が必要なことを伝える。また、症状が出た場合医師に連絡するように指導する。

・副作用の初期症状に注意する

【TTP】
→倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状など

【無顆粒球症】
→発熱、咽頭痛、倦怠感など

【肝障害】
→悪心・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒感、眼球黄染、皮膚の黄染、褐色尿など

その他の特徴

・手術の場合には、出血を増強するおそれがあるので、10~14日前に投与を中止すること

・クロピドグレルは、作用機序がチクロピジンとほぼ同じであるが、重篤な副作用のリスクが低い。チクロピジンの改良版である。

参考資料
パナルジン®添付文書、インタビューフォーム

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