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胃腸・消化器関連

ウルソ錠とウルソ顆粒 の違い~適応症やジェネリックの有無など~

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ウルソ錠とウルソ顆粒 の違い
ウルソデオキシコール酸(ウルソ®)の錠剤と顆粒が発売されている。
ただ、錠剤を顆粒にしたものという理解ではなく、細かい違いが少しあるので簡単に整理する。

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ウルソデオキシコール酸の特徴についてはこちら

ウルソ錠とウルソ顆粒 の違い

ジェネリック医薬品・後発品

ウルソ錠には、ジェネリック医薬品が多数発売されているが、ウルソ顆粒に関してはジェネリック医薬品が存在しない(2021年現在)。
ウルソデオキシコール酸錠は、粉砕することが出来るし、市場が小さいので発売されていないのだろうか。

適応症

ウルソ顆粒の方が適応症が少ないので注意する。錠剤から顆粒に切り替えたことで保険上切られたという話があれば知りたい。個人的には切られたところは見たことがないので気になるところ。
ウルソ顆粒には、「原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善」と「C型慢性肝疾患における肝機能の改善」の添付文書上の記載がない。
なのでウルソ顆粒の方には、用量として900mgという記載はない。

【ウルソ顆粒】
・胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患
・慢性肝疾患における肝機能の改善
・小腸切除後遺症,炎症性小腸疾患の消化不良
・外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解

【ウルソ錠】
・胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患
・慢性肝疾患における肝機能の改善
・小腸切除後遺症,炎症性小腸疾患の消化不良
・外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解
・原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善
・C型慢性肝疾患における肝機能の改善

補足:簡易懸濁・粉砕の話

嚥下困難患者がいて安易に錠剤から顆粒に変更しないこと。
適応症の違いもあるので一応注意しておくこと。
ウルソデオキシコール酸錠(ウルソ)は、粉砕も出来るし、簡易懸濁法も行うことが可能である。
簡易懸濁法の場合、8Frチューブを通過することが出来る。

ちなみに懸濁はするが、ウルソデオキシコール酸自体は、水にほとんど溶けない

【粉砕】
粉砕すると、どうしても機械にかけた際に量自体が減ることは忘れないようにする。
顆粒だとその心配はない。
また、粉砕した場合「原薬の苦み」があるので口から服用する人は注意する。
「におい」はほとんどない。

ウルソ®錠の粉砕のデータとして
・長期試験:25℃60%RH、ポリエチレン袋+ファイバードラム、3年間変化なし
・加速試験:40℃75%RH、ポリエチレン袋+ファイバードラム、6か月間変化なし

ジェネリック医薬品もだいたい似たようなデータで粉砕可能
例:JG,、NP、TCK、サワイ、日医工など

参考資料
ウルソ®錠添付文書、インタビューフォーム
ウルソ®顆粒添付文書、インタビューフォーム