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オキシコンチンTR錠 の特徴について~オキシコドン徐放錠NXとの違いも~

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オキシコンチンTR錠 について簡単にまとめる。ジェネリック医薬品であるオキシコドン徐放錠NXとの違いにも少し触れてみる。製剤的な違いを理解しておくと良いと思う。製剤的な工夫から廃棄方法にも注意が必要なので確認しておくこと

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①オキシコンチンTR錠 の特徴について

用法・用量

【癌性疼痛に用いる場合】
「通常,成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として 1日10~80mgを2 回に分割経口投与する。なお,症状に応じて適宜増減する。」

【慢性疼痛に用いる場合】
「通常,成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として 1日10~60mg を 2 回に分割経口投与する。なお,症状に応じて適宜増減する。」

※用量に若干の違いがある。
※12時間ごとに服用すること
※癌性疼痛の場合、初めてオキシコドンを用いるのであれば、1日量として10mgから20mgとすることが望ましい。慢性疼痛の場合は、10mg。
※慢性疼痛の場合は、レスキューは使ってはいけない。

作用機序

µオピオイド受容体作用薬である。中枢神経系、平滑筋に作用する。

※モルヒネと比べると、量比較では1.5倍から2倍の鎮痛効果がある。添付文書にも量に関する注意が記載されている。オキシコンチンTR錠の場合は、換算表が載っているので添付文書を参照のこと。
基本的には、モルヒネ経口剤から変更する場合、1日量を3分の2にする。

製剤的特徴

簡単に「砕けない硬度」と「ゲル化する性質」の2つの製剤的な特徴を持っている。
ゲル化するというのは、水を含むことでゲル化するため、水への溶解が困難なように作られている。
添加剤として「ポリエチレンオキシド」が入っていて、ポリエチレンオキシドは、酸化エチレンの非イオン性ホモポリマーであり、水和するとゲル状になる特徴を持っている。
ポリエチレンオキシドが徐々にゲル化されオキシコドン塩酸塩水和物を徐放的に放出する。

※ゲル化するために注意点がある。
重要な基本的注意に下記の記載がある
「本剤は乱用防止を目的とした製剤であり,水を含むとゲル化するため,舐めたり,ぬらしたりせず,口に入れた後は速やかに十分な水でそのまま飲み込むよう患者に指導すること。嚥下が困難な患者及び消化管狭窄を伴う疾患を有する患者では,嚥下障害及び消化管閉塞のリスクが高まるため,本剤以外の鎮痛薬を使用することを考慮し,やむを得ず本剤を使用する際には,患者の状態を慎重に観察し,副作用の発現に十分注意すること」

→飲み込みが悪い人は、別の製剤を考慮した方がいいと書かれている

※徐放錠なので噛み砕くことは出来ない。

廃棄する際の注意点

ミキサーにかけて粉砕したり、水に溶かして廃棄する方法が取れない。
廃棄方法の例としては、メーカーQandAにも載っている

・ 錠剤を焼却する。
・ 粘着力の強いガムテープなどで錠剤を包み、錠剤が見えない状態にして、通常の医薬品と同様
に廃棄する。
・ 上記以外の回収困難な方法で廃棄する。

②オキシコンチン徐放錠NXとの違い

細かい違いがあるので知っておくとよい。先発品と後発品だが違いあるので整理する。

製剤学的な違い

【オキシコンチンTR錠】
粉砕出来ない硬度とゲル化する工夫がされている
注射されてにくいように作られている

【オキシコドン徐放錠NX錠】
拮抗剤であるナロキソンが添加されている。
注射した場合にナロキソンが拮抗剤として働く

効能・効果の違い

【オキシコンチンTR錠】
「中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛」、
「非オピオイド鎮痛薬又は他のオピオイド鎮痛薬で治療困難な中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛」

【オキシコドン徐放錠NX錠】
「中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛」

※添付文書上は、オキシコンチンTR錠の方にだけ「慢性疼痛」の適応がある。

【アメリカでも問題となっている薬物乱用の話】
米国食品医薬品局(FDA)は、「物理的抵抗性の付与」、「化学的抵抗性の付与」、「有効成分に対する拮抗成分の配合」など、乱用防止製剤に関するガイダンスを出している。
今回のオキシコンチンTR錠はに「化学的抵抗性の付与」あたる。

TR錠は「割ったり粉砕できないように硬くした」製剤
NX錠は「粉砕等し静脈注射を行った場合にオキシコドンと拮抗するナロキソンを付加している」製剤

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