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呼吸器疾患

サルブタモール 吸入(サルタノールとベネトリン)について~プロカテロールとの違いも~

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サルブタモール が成分の吸入薬の特徴について簡単に整理する
サルタノールの内服薬は割愛する。
おまけとして、サルブタモールとプロカテロールの違いについても簡単に触れる。

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サルブタモール 吸入

剤形が違うだけで成分が同じなので覚えておくと便利である。
意外とサルタノールとベネトリンが違う同じ成分と思っていない人も多いとか。
pMDI:サルタノール
ネブライザー:ベネトリン

※pMDI:圧噴霧式定量吸入器

効能・効果

下記疾患の気道閉塞性障害にもとづく諸症状の緩解
「気管支喘息、小児喘息、肺気腫、急・慢性気管支炎、肺結核」

※小児にも使える。
※適応も同じなので使いやすい方が良い。施設などではネブライザーを使っているケースもある。

用法・用量

【サルタノール】
「サルブタモールとして通常成人1回200μg(2吸入)、小児1回100μg(1吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」

「成人1回2吸入、小児1回1吸入の用法及び用量を守り(本剤は、通常3時間以上効果が持続するので、その間は次の吸入を行わないこと)、1日4回(原則として、成人8吸入、小児4吸入)までとすること」

【ベネトリン】
「通常成人1回0.3~0.5mL(サルブタモールとして1.5~2.5mg)、小児は1回0.1~0.3mL(サルブタモールとして0.5~1.5mg)を深呼吸しながら吸入器を用いて吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する」

サルブタモールとプロカテロールの違い

剤形の種類

サルブタモール→pMDI(サルタノール)と吸入液(ベネトリン)
プロカテロール→pMDI、ドライパウダー、吸入液(メプチン)

※どちらもエアゾールと吸入液があるので対応はしやすい

無水エタノールの有無

サルタノールとメプチンエアーの違いにもなるが、1つの違いとしては
添加剤として無水エタノールが使われているかどうかの違いがある。
メプチンエアーには、無水エタノールが添加されているため、喘息発作時に楽にならず・・・逆に苦しくなるような人は、無水エタノールが合わないことがあります。
サルタノールには、無水エタノールが添加されていないので、そういった人には使いやすいことがある。

※アルコール臭が苦手な人や小児は、サルタノールの方を好む場合がある。服薬指導のときにメプチンエアーで臭いが気になるという訴えがあれば変更を提案してもよいかもしれない。

個人的にお勧めしたいケース

喘息発作時によく使われているSABAであるメプチンにて、「動悸」や「振戦」が強い場合、サルタノールに変更すると、その副作用が出ることなく上手く発作を抑えるケースを見たことがある。疑義照会の際に提案してはどうだろうか。メプチンは、聞き取りしてみると意外と「手の震え」などを感じている人はいる。

参考資料
サルタノール、添付文書、インタビューフォーム
ベネトリン、添付文書、インタビューフォーム
メプチン、添付文書、インタビューフォーム