アミティーザ (ルビプロストン)について触れる。薬理作用・副作用・特徴など。
分泌型便秘薬に分類される薬剤である。
慢性便秘症の効能をもつクロライドチャネルアクチベーターで、小腸からの水分分泌を促進する薬剤である。
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①アミティーザ の薬理作用
小腸粘膜上皮に作用し水分分泌を促進する
小腸上皮のCLC-2クロライドイオンチャネルを活性化
↓
小腸腸管内腔へのCl-イオンが輸送されることで浸透圧が生じる
↓
腸液の分泌が増える
↓
便の水分含有量が増えるため軟らかくなる
※約60%の人は、服用後24時間以内に排便が起こる。
用法用量
「通常、成人にはルビプロストンとして 1 回 24 μg を 1 日 2 回,朝食後及び夕食後に経口投与する.なお,症状により適宜減量する.」
※重度の腎障害(透析含む)に使用する場合は、使い方に注意する。
1日1回から開始すること
用法・用量に関連する使用上の注意の記載
「重度の腎機能障害のある患者では,患者の状態や症状により 1 回 24μg を 1 日 1 回から開始するなど,慎重に投与すること」
②よくある副作用
下痢と嘔気(悪心)が多い。
※嘔気は服用開始して1~2週間で慣れる人が多いと言われている。
※副作用が多い場合は、1日2回の使用が基本であるが1日1回に減らすのもOK
※嘔気に関しては若年者に比べて高齢者の方が起こりにくい報告がある。
添付文書記載の頻度
「承認時における安全性評価対象例( 1 日48μg投与例)315例中,196例(62%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた.主な副作用は下痢95例(30%),悪心73例(23%)等であった.」
③特徴
・耐性形成がない
・併用禁忌薬がない
・妊婦に禁忌
・ヘルニアなどによる腸閉塞に禁忌
・食事の影響はない
・自然排便回数が増えるため、長期にわたり排便効果を維持する
・作用は腸管局所にて発現し、吸収された後速やかに代謝される
※全身吸収により作用するのではなく、腸管局所で作用する(有効血中濃度はない)
おまけ:簡易懸濁法の様子
参考資料
アミティーザ®添付文書、インタビューフォーム
Fleming V, Wade WE. A review of laxative therapies for treatment of chronic constipation in older adults. Am J Geriatr Pharmacother
2010;8(6) :514-550.
Fukudo S, Hongo M, Kaneko H, Takano M, Ueno R. Lubiprostone Increases Spontaneous Bowel Movement Frequency and Quality of Life in Patients With Chronic Idiopathic Constipation. Clin Gastroenterol Hepatol. 2015; 13(2): 294-301