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先発品【クレメジン®】とジェネリック医薬品の話

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クレメジン®のジェネリックは「マイラン」と「日医工」から発売されている。平成21年にジェネリック医薬品品質情報検討会より球形吸着炭の品質等に係る報告書が出されており、先発品とジェネリック医薬品の効果の差について詳しく言及されている
(現在は一部改良されているのでデータのままではない)
報告書内の吸着炭の名称としては、
「マイラン」→メルクメジン
「日医工」→キューカル

※現在は名称変更があり、下記のようになっている
メルクメジン→球形吸着炭カプセル「マイラン」(2009年)
キューカル→球形吸着炭カプセル「日医工」(2013年)

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先発品【クレメジン®】とジェネリック医薬品

検討会では、クレメジン®と比べてジェネリック医薬品である「日医工」と「マイラン」の製品が劣っているという報告されている。

ポイントは、慢性腎不全に関係する物質に対する吸着力に差があるとのこと
製剤的な改善を求めるかどうかは「インドキシル硫酸の吸着性」にフォーカスされている。

球形吸着炭「日医工の場合」

クレメジン®と比べてインドール、インドキシル硫酸の吸着力は同等であるが、
インドール酢酸、とトリプトファンに対する吸着力は劣る

しかし、インドキシル硫酸の吸着性がクレメジン®と同等であることから
製剤的な改善は求められていない。

球形吸着炭「マイラン」の場合

クレメジン®と比べてインドールに対する吸着力は同等であるが、
インドール酢酸、インドキシル硫酸、トリプトファンに対する吸着力は劣る。

報告書内でクレメジン®と比較してインドキシル硫酸の吸着性が低いことから、
臨床効果に「差が出る」ということが否定できないことから
改善させるべきと述べられている。

※現在
メーカーに問い合わせると、名称変更と共に粒子径を変更して
吸着力を改善しているとのこと

おまけ:なぜこんなことが起こる?

先発品とジェネリック医薬品の差が起こってしまった理由についても報告書で述べられている。今後もジェネリック医薬品が発売された際に薬剤師として考える助けになるのではないだろうか

報告書内からの引用
「①有効成分の血中濃度を測定しないものであること
②薬理作用の判定に際し、尿毒症毒素としてどの成分を指標物質に選択すべきか統一されていなかったこと
③臨床効果としての主要評価項目に何を設定すべきか統一した見解がなかったこと
④吸着性を評価する物理化学的試験方法について特に定められておらず、先発品の試験内容も現状からすると不十分であること」

※クレメジン®はもともと体内吸収しないことから血中濃度を測定しようがない所が個人的に評価しにくいと感じた。
また、インドキシル硫酸に関しても通常は、肝臓で作られてしまう物質なので・・この物質の吸着性を比較することにどれだけの意味があるのだろうか
今後もこのような特殊な製剤のジェネリックが発売された時は、しっかり考えてメーカーに質問したいと思う

参考資料
球形吸着炭の品質等に係る報告書 ジェネリック医薬品品質情報検討会
平成21年12月25日