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その他 整形外科・骨 高齢者

アルファロール内用液 の小ネタ~私が経験した症例・小児にも使いやすい~

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今回は、個人的に経験した症例で アルファロール内用液 が便利だと感じたことをメインに触れている。
あまり学術的な内容ではないが参考にしていただければと思う。
特に、家族や介護者の負担を減らすために検討してはどうだろう

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アルファロール内用液 の小ネタ

効能効果

内用液の適応として「未熟児」と言うものがある。
液剤のため体重による量の調整がしやすいため小児に出されるケースがある。
添付文書には、下記が載っている。

「・下記疾患におけるビタミン D 代謝異常に伴う諸症状
(低カルシウム血症、テタニー、骨痛、骨病変等)の改善、
慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、ビタミン D 抵抗性クル病・
骨軟化症、未熟児
・骨粗鬆症」

用法用量

小児量についてもしっかり設定されているので安心である。

「副甲状腺機能低下症、その他のビタミン D 代謝異常に伴う疾患の場合
通常、成人 1 日 1 回アルファカルシドールとして 1.0~4.0µg を経口投与する。
ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。

(小児用量)
通常、小児に対しては骨粗鬆症(3µg カプセルを除く)の場合には 1 日 1 回アルファカルシドールとして 0.01~0.03µg/kg を、その他の疾患の場合には 1 日 1 回アルファカルシドールとして 0.05~0.1µg/kg を、また未熟児(液剤のみ)には1 日 1 回 0.008~0.1µg/kg を経口投与する。ただし、疾患、症状により適宜増減する。」

②私が経験した症例

適応外使用?の場合もあるが経験した症例を紹介する

胃瘻の場合

寝たきりの患者で胃瘻の方に使用していた。
最初、軟カプセルタイプのエディロール®を溶かして使っていたが、
介護者(家族)が大変ということで液剤であるアルファロール®内用液に変更となった。液剤であるため手技が楽になったとのこと。
ガイドライン上の位置づけはあるが、家族に寄り添って変更を検討してはどうだろう。

※錠剤タイプに変更して粉砕してもいいだろうが、液剤の方がロスは少ないだろう

小児がんの場合

小児がんの抗がん剤治療の結果、血清のカルシウムが下がってしまった症例である。転倒ではなく、ただ躓(つまず)いただけで骨折してしまい、アルファロール®内用液が開始となった。
適応外使用かもしれないが、疑義照会後
薬局薬剤師としては、血清カルシウム濃度をフォローして
高カルシウム血症の症状を説明し、
副作用が出ていないか確認することが大切だろう
また、体重によって投与量が変わるので「体重」のフォローを成長と共に行うことも忘れないように。

参考資料
アルファロール®内用液、添付文書、インタビューフォーム