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活性型ビタミンD3 製剤について~夏場(脱水・高カルシウム血症・サプリ)は特にご注意を~

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活性型ビタミンD3 製剤について簡単に整理する。
夏場(脱水・高カルシウム血症・サプリ)は特に注意が必要である。水分をしっかり摂ることが大切である。
おまけ:ガイドライン上のグレードについて

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①活性型ビタミンD3 製剤

ビタミンDは小腸でのカルシウムとリンの吸収を促進する。
活性型ビタミンD3は、骨の石灰化や骨芽細胞の成熟・分化に不可欠である。
骨粗鬆症治療に必要な1日のビタミンD所要量は、400IUと言われている。
※日光暴露も必要
※1μg=40IU

②活性型ビタミンD3 製剤と高カルシウム血症について

脱水と高カルシウム血症

カルシウムの吸収を促進するので「血中のカルシウム濃度」に注意が必要である。
例えば、夏場脱水症などが起こると「血中のカルシウム濃度」が上昇して
高カルシウム血症となる可能性がある。

※脱水の原因

「夏場」
「併用薬としての利尿剤」
「感染症」
「 消化管出血」など

※食欲低下時、さらに水分摂取が減る可能性があるので注意

腎機能障害の合併症のある症例は注意

腎機能障害があると高カルシウム血症の頻度が高くなる。

高カルシウム血症などの発現状況
腎機能障害なし25例/3256例(0.7%)
腎機能障害あり4例/29例(13.8%)

※エディロールカプセル使用成績調査より

高カルシウム血症の症状

「倦怠感」「いらいら感」「食欲減退」「口渇感」
「嘔気」「悪心・嘔吐」「意識レベルの低下」 など

進行すると「腎機能障害」に至ることがある。

また、高齢の女性は筋肉量が少ないため、
腎障害が起こっても血清クレアチニンが上昇しないことあるため注意

高カルシウム血症性腎障害の報告が増えている

高カルシウム血症性腎障害と診断された件数は増えてきている。
2008年から2017年の10年間で67件の報告がある
(補正血清カルシウム値11mg/dL以上かつ
eGFR30mL/分/1.73m2未満を満たしたもの)

2008年は2件
2017年は15件

随伴症状として最も多かったのは「食欲低下」
他に、「意識障害」、「嘔吐」、「倦怠感」、「失神」、「脱力」、「転倒」など

※報告が多い薬剤は、
アルファカルシドール(ワンアルファ®)
エルデカルシトール (エディロール®)

サプリメントとの併用に注意

骨粗鬆症と診断されたことで、
患者本人が自主的に
サプリメントとして「カルシウム」を併用するケースがある。
先ほどの67件の報告のうち15件はサプリメントの併用により生じている。 

③おまけ:ガイドライン上のグレードについて

・骨密度、椎体骨折、非椎体骨折、大腿骨・近位部骨折に対して

エルデカルシトール(エディロール®)のみ「骨折」、「椎体骨折」に対してグレードA

アルファカルシドール(ワンアルファ®)、カルシトリオール(ロカルトロール®)はグレードB

3剤とも「非椎体骨折」に対してはグレードB、「大腿骨」に対してはグレードC

エルデカルシトールは、他の2剤より 骨密度増加作用、骨折予防効果が高い。

※安全性は3剤とも変わらない。

作用の違い

・アルファカルシドール、カルシトリオール
腸管からのカルシウム吸収増加作用

・エルデカルシトール
腸管からのカルシウム吸収増加作用+破骨細胞機能抑制による骨吸収低下作用

参考資料
エディロールカプセル使用成績調査
活性型ビタミンD3製剤投与時における高カルシウム血症性腎障害の検討 中外製薬
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011

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