いなかの薬剤師

~日々の学びの手助けに!なるべく簡潔にわかりやすく~

Home » 栄養・サプリメント » カルニチンとは ~医薬品としての役割も~

カルニチンとは ~医薬品としての役割も~

calendar

reload

カルニチンとは ?医薬品としての役割も載せている。
カルニチン欠乏症の記事は下記を参照のこと
カルニチン欠乏症とは?~特徴(原因・症状)と機序について~

スポンサーリンク

①カルニチンとは ?

カルニチンの歴史は1905年に始まった。
牛の筋肉抽出液より発見された物質である。
ヒトでは、骨格筋や心筋を中心に成人一人当たり約 20 g 持っている。

カルニチンの摂取

食事からの摂取と体内では、主に肝臓と腎臓でリジンとメチオニンから合成されるビタミン様物質である。
食事としては、動物性食品(羊肉、鶏肉、魚肉、乳製品)から摂ることが出来る。特に羊肉に多く含まれている。
一般的に肉が赤いほど含有量が多いらしい。
最近では、サプリメントも多数発売されている。

カルニチンの働き

・長鎖脂肪酸の運搬
・細胞毒であるアシル化合物の除去
・エネルギー代謝に関する補酵素A(CoA)の供給
→脂肪酸をエネルギーに変えるのに必要な要素(糖新生)

※脂肪酸はミトコンドリア内膜を通過できないため、
カルニチンと結合してアシルカルニチンとなって内膜を通過し代謝される。

※カルニチンには、L-カルニチンとD-カルニチンがあるが、
脂質代謝に関わっているのは、L-カルニチンである。

摂取目安量・上限量

健康な小児および成人は、1日に必要なカルニチンを体内で
アミノ酸のリジンとメチオニンにより十分な量を合成する。
そのため、実は、食品やサプリメントから摂る必要は基本的にない。
必須栄養素ではないので推奨栄養所要量(RDA)などの食事摂取基準を厚労省は決めていない。上限値は1000mgとされている。

②L-カルニチンと医薬品

レボカルニチン(エルカルチン®)が発売されている。
適応としては、カルニチン欠乏症である。
錠剤、注射、内服液など剤形も多様化している。

※カルニチン自体は、ドーピング対象ではない

経腸栄養剤に配合されている理由

経腸栄養剤はどうしてもカロリーを確保するため脂質が入っている。
例えば、イノラス®配合経腸用液は、脂質の割合が29%と高いため
カルニチンが配合されている。
脂質の代謝がいまいちだと下痢の原因にもなるため知っておくとよい。

※エネーボ®配合経腸用液にも入れてある。
※加齢により骨格筋でのカルニチン代謝は減ってしまう

参考資料
Rebouche CJ. Carnitine. In: Modern Nutrition in Health and Disease, 9th Edition (edited by Shils ME, Olson JA, Shike M, Ross, AC). Lippincott Williams and Wilkins, New York, 1999, pp. 505-12.

The editors. Carnitine: lessons from one hundred years of research. Ann NY Acad Sci 2004;1033:ix-xi.

National Research Council. Food and Nutrition Board. Recommended Dietary Allowances, 10th Edition. National Academy Press, Washington, DC, 1989.

動物用医薬品・飼料添加物・対象外物質評価書L-カルニチン
食品安全委員会肥料・飼料等専門調査会2015年3月

エルカルチン®、添付文書
エネーボ®配合経腸用液、添付文書
イノラス®配合経腸用液、添付文書

この記事をシェアする

コメント

down コメントを残す




folder 栄養・サプリメント

葉酸とは ?~胎児での意義も~
more...

folder 脂質異常症・コレステロール

ベザフィブラートと腎機能 について(ベザトール)
more...