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皮膚科

ドレニゾンテープとエクラープラスター の使い分け

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ドレニゾンテープとエクラープラスター の使い分けについて簡単に整理する。
珍しいステロイドのテープ剤で活躍する場面は多い。
ただ、私のいる熊本ではエクラープラスターを扱う医師があまりいないような?
もっと使われてもいいと思っているがどうなんだろうか

参考資料
肥厚性瘢痕とケロイド ~アトファインについても~

ドレニゾンテープとエクラープラスター の使い分け

効果・効果の確認

【ドレニゾンテープ】
「湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症,ビダール苔癬を含む),結節性痒疹(固定蕁麻疹を含む),乾癬,掌蹠膿疱症,扁平紅色苔癬,アミロイド苔癬,環状肉芽腫,光沢苔癬,慢性円板状エリテマトーデス,フォックス・フォアダイス病,肥厚性瘢痕・ケロイド,尋常性白斑,シャンバーグ病,悪性リンパ腫(菌状息肉症の紅斑・扁平浸潤期等)」

【エクラープラスター】
「湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬を含む)、虫さされ、痒疹群[蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、結節性痒疹(固定蕁麻疹)を含む]、乾癬、掌蹠膿疱症、肥厚性瘢痕・ケロイド、扁平紅色苔癬、慢性円板状エリテマトーデス、環状肉芽腫」

細かい違いはあるが、注目して欲しいのは、どちらも「肥厚性瘢痕」と「ケロイド」に適応があることである。
この2つに使われるケースは、よく目にする。

用法・用量の確認

【ドレニゾンテープ】
「患部を軽く洗浄し,よく乾燥させた後,本剤を台紙に付着したまま適当な大きさに切り取り,台紙を取り除き患部に粘着面をあてて貼付する.本剤は,貼付後12時間または24時間ごとに貼りかえる.必要な場合,夜間のみ貼付する.なお,貼りかえ時にも患部の洗浄および乾燥を行うこと.」

【エクラープラスター】
「患部を軽く洗浄し、よく乾燥させた後、本品を膏体面被覆ポリエステルフィルムに付着させたまま適当な大
きさに切り取り、ポリエステルフィルムを取り除き、患部に膏体面を当てて貼付する。本品は、貼付後12時間又は24時間毎に貼りかえる。必要な場合、夜間のみ貼付する方法もある。なお、貼りかえるときにも患部の洗浄及び乾燥を行う。」

※どちらも1日1回から2回使うことが出来るのは同じ

ステロイドの強さ

【ドレニゾンテープ】
ステロイド:フルドロキシコルチド→第Ⅴ群(weak)

→デキサメタゾンやプレドニゾロンと同レベル

【エクラープラスター】
ステロイド:デプロドンプロピオン酸エステル→第Ⅲ群(strong)

→メサデルムやリンデロンVと同レベル

※つまり、強さが違うのがポイントである。

使い分け

基本的に、大きな違いは、ステロイドの強さである。
肥厚性瘢痕やケロイドに使う場合のイメージとしては、
皮膚の強い成人は、エクラープラスターを使い、
皮膚の弱い小児や高齢者は、ドレニゾンテープを使うなど工夫するのがおススメである。
どちらも好きな大きさに切ることが出来るのも良い。

※エクラープラスターの方がやや汗に弱いことがある。その場合は、ドレニゾンテープの方が使いやすい

参考資料
ドレニゾンテープ、添付文書、インタビューフォーム
エクラープラスター、添付文書、インタビューフォーム