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皮膚科

ロゼックスゲルと酒さ について

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ロゼックスゲルと酒さ について簡単に整理する。2022年5月に「酒さ」に対して追加となった。
すでに世界では80か国以上でメトロニダゾールゲルは、「酒さ」に使われている

ロゼックスゲルと酒さ

・使い始めて3週間ほどで効果が出てくる
・酒さの症状を寛解し、維持療法として使うことが出来る
・耐性の発生の危険性は少ない

酒さ・・・とは?

酒さは、主に頬や鼻、額などの顔面が赤くなる慢性炎症性の皮膚疾患である。「炎症性」というのがポイント。
赤ら顔とともに、ニキビのような丘疹(小さめのブツブツ)や膿疱を生じたり、ほてりやヒリヒリ感などを伴ったりする。

酒さの原因

酒さの原因は不明である。
遺伝的素因、外的刺激、微生物などの因子が関与すると考えられている。
増悪する因子としては、日光や寒暖差、心理ストレスなどが知られている。
スキンケアや生活習慣の改善も治療としては大切である。

ロゼックスゲル(メトロニダゾール)の作用機序

メトロニダゾールを有効成分とするゲル製剤である。

【作用機序】
メトロニダゾールは、抗炎症作用や免疫抑制作用を示し、酒さに対する効果ができる。
酸化ストレスの進行を食い止める効果も報告されている。(活性酸素種ROSの減少)
また、ニキビダニを減少させる作用もある。

【補足】
・刺激感はほとんどない
・紅斑、丘疹、膿疱に効果がある
・使い始めて3週間ほどで効果が出てくる
・酒さの症状を寛解し、維持療法として使うことが出来る
・耐性の発生の危険性は少ない
・妊娠3か月以内の女性には使うことができない。禁忌

ロゼックスゲルの用法・用量

「1日2回、患部を洗浄後、適量を塗布する。」

【用法・用量に関連する注意】

「本剤の使用期間は通常12週間までとすること。12週間を超えて使用する場合には、その必要性を慎重に判断し、漫然と使用しないこと。国内臨床試験では、12週間の投与による有効性及び安全性が確認されている。」

※12週間を超える場合、必要であれば疑義照会すること

重要な基本的注意

「本剤の使用中は、日光又は日焼けランプ等による紫外線曝露を避けること。本剤は紫外線照射により不活性体に転換され、効果が減弱することがある。」

※直射日光は、気を付けたいところである。

参考資料
Rosazea – Klinik, Differentialdiagnostik und aktuelle Therapie. 編者Martin Schaller, 出版UNI-MED Verlag AG, Bremen
(Kurfürstenallee 130,D-28211 Bremen, Germany 独国)
ロゼックスゲル、添付文書、インタビューフォーム