ジメチコン とアタマジラミについて簡単にまとめる。
薬剤抵抗性アタマジラミ対策としてアース製薬と琉球大学が共同研究して製品を出している。
製品名は、「アースシラミとりローション」である。
非常に効果的なので紹介する。
ジメチコンは、元々ガスコン®として内服剤として発売されている。今回はローションなので外用剤の話である。
ジメチコン とアタマジラミについて
スタンダードは、ジメチコンのローション!
卵にも効果を示す
ジメチコンとアタマジラミ
日本では、1981年にフェノトリン製剤(スミスリン製品など)開発されてメインで使われてきた。40年近く使われてきたが、今までの薬剤が効かない抵抗性アタマジラミが出てきたのである。
世界的に使われているシラミ駆除剤は、ジメチコンである。
欧米でも薬剤抵抗性シラミが発達しているからだ。
ジメチコン製剤は、殺虫剤を含まないので子供に使いやすいので標準的となっている。
アタマジラミの豆知識
・シラミは夏だけでなく秋や冬でも多い。一年中
・成虫は1日3個から9個卵産む、一生で50個から150個頭髪に産む。
・頭髪に固着、頭皮には寄生しない
・人固有のシラミでありペットからうつる事はない
・飛んだり跳ねたりはしない
・プールなど水を介して感染しない。
・タオルなどを共有するとうつる
・酢に効果はない
・熱に弱い。55℃以上5分以上で死滅する。
・人から離れても7時間から72時間生きている
→布団、枕、カーペット、帽子など注意する
・シラミには、アタマジラミ、ケジラミ、コロモジラミの3種類あるが、保育園、幼稚園、小学校で集団発生するのは、アタマジラミ
ジメチコンの薬理作用・作用機序
ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)がシラミを包み込み動きを止める
↓
ジメチコンでコーティングされてしまうため動けなくなる
↓
シラミが体内の水分を排出できなくなるので死んでしまう
また、体の気門も防ぐため窒息する
※シラミの卵に存在する穴をコーテイングすることで孵化を阻害する作用もある。
※物理的な作用のため、シラミと卵両方に効果を示す
※卵に効果を示すのがポイントで再発生を防ぐので駆除効果が高い
ジメチコン製剤を使うケースなど
・従来のスミスリンなどで駆除できないケース
・シラミや卵が多いケース
・アタマジラミが流行している地域
その他の特徴・まとめ
・薬剤抵抗性シラミに即効性がある
・卵にも効果があり、再発生も予防できる
・安全性が高い
・子供にも安全
・化学合成殺虫成分不使用
→界面活性剤、アルコール、パラベン、香料、着色料フリー
・アースシラミとりローションは使い方は簡単
→乾いた毛髪に使え、頭皮に浸透しやすい
・ローションの良いところは、シャンプーではないのでリビングなどでも使用可能
→子供に使いやすい(動画やゲームしないがら数分待てばよい)
参考資料
東京都福祉保健局資料
アース製薬株式会社、問い合わせ